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» 2020年12月23日 05時00分 公開

リスクも多い、“コミュ力”採用:もはや時代遅れ? 今こそ日本企業は“コミュ力”信仰から脱却すべきワケ (1/4)

経団連が発表した教育界への提言が、波紋を呼んだ。経済界が教育界へ提言をする一方で、経済界も変わる必要が求められているといえる。その一丁目一番地は、“コミュ力”信仰かもしれない。

[川上敬太郎,ITmedia]

 コミュニケーション能力に自信がある人がうらやましい、と思ったことがある人は少なくないと思います。実際に、JTBコミュニケーションデザインが2018年に行った調査では、約58%の人が「コミュニケーションが苦手」と回答しています。

出所:JTBコミュニケーションデザイン「コミュニケーション総合調査」

 しかしながら、前回記事『上から目線? 経団連が発表した「教育界への提言」が、経済界へのブーメランなワケ』に書いたように、日本企業が新卒学生を採用する際に最も重視しているのはコミュニケーション能力です。

 ただ、一概にコミュニケーション能力といっても、意味する内容は企業によって異なるかもしれません。また、コミュニケーションに求められる機能にもさまざまなものがあり、理解力・傾聴力・伝達力・表現力・共感力・忖度力・質問力――など、細かく要素分けすることもできます。

 企業によっては、それらの要素ごとに適性検査ツールなどを用いて判定しているケースもあると思いますが、一般的にコミュニケーション能力は、人対人の面接で見極めることが多いのが実情です。そのため、少なからず会話のやりとりを通して受ける“印象”に影響されることになります。

 “印象”という要素を軸にすると、採用時に企業が評価するコミュニケーション能力は大きく3段階に分類できます。

(1)「卒なく」意思疎通ができる

 職場で業務を指示するとき、その内容をきちんと聞き取って理解できなければ、期待通りの成果を出すことはできません。また、分からないことがあれば質問したり、自分なりの意見を述べたりするといったやりとりができることも大切です。

 出すべき成果に向けて必要な情報を共有するためには、職場内で卒なく意思疎通できることが基本となります。外国人を採用する際に一定以上の語学力が求められるのも、業務を遂行するために最低限の意思疎通が必要だからだといえます。

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