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» 2021年03月30日 15時00分 公開

2007年からオンライン商談を導入しているSansanが話す“極意”アフターコロナ 仕事はこう変わる(4/4 ページ)

[長濱良起,ITmedia]
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営業の電話を自動で文字起こし

 対面せずにリアルタイムで営業活動をする方法として、一番歴史があるのが電話を使ったものだろう。レブコム(東京都渋谷区)が提供するAI音声分析電話サービス「MiiTel(ミーテル)」は、営業でかけた電話の内容を解析・可視化・文字おこしするAI電話サービスだ。18年10月に提供開始してからというもの、コロナ前後で導入企業が約3倍に増加。リクルート、ソフトバンクなど大手企業から明治時代に創業した老舗企業まで約400社、1万5000以上のユーザーが活用している。

MiiTel公式Webサイト

 これまで電話営業では、サービス向上のための録音などをしていたとしても、基本的には1対1のコミュニケーションであるがゆえに、会話の内容を社内で共有するのが難しい、自身の営業活動が振り返りづらい、部下の営業活動の分析や助言がしづらい、などの課題を抱えていた。そこでMiiTelは、担当者と顧客が何をどのように話しているのかを可視化し、営業の「なぜ」を明確にすることで「高品質で生産性の高い電話応対」を目指すツールとなる。

 MiiTelでは担当者と顧客の声の抑揚や大きさ、発話タイミングなどをグラフ化し、双方が話した時間、沈黙の回数、ラリーの回数、話をかぶせた回数なども分析できるようにした。また、音声認識によって会話内容の全文を文字起こしすることにより、特定のキーワードが発せられた箇所に飛んで内容を確認できる。その他、全文をAIが自動で要約してくれるため、社内でのメール共有がスムーズに進むという。

レブコムで海外展開・新規事業開発・営業部門を統括する角田潤彌氏

 音声認識の技術は日進月歩で革新が進んでいる。同社で海外展開・新規事業開発・営業部門を統括する角田潤彌さんは音声認識について「強烈な勢いで進化しています。基礎研究の段階では、1年ぐらいで倍に近い精度が上がっています。現状では70〜80%の精度ですが、近い将来に90%の精度になると思います」と話す。

 ビッグデータの活用と分析で、AIが会話の意味までしっかり拾っていく。「どんな言語でもだいたい半年間データを蓄積すればきれいに要約が出せるようになります」。

 テクノロジーが人々のコミュニケーションをより便利なものにすることで、コロナ禍での仕事を補完するだけではなく、それ以上のレベルへ引き上げている。コロナが商談のスタイルの変化を加速させた一面はあるにせよ、コロナが収束した後の明るい未来でもビジネスの効率化がますます進みそうだ。

著者プロフィール

長濱良起(ながはま よしき)

フリーランス記者。元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。

琉球大学マスコミ学コース卒業後、沖縄県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。

2018年、北京・中央民族大学に語学留学。同年から個人事務所「XY SUDIO」代表。記者・ライター業の傍ら、フリーのTVディレクターや音楽制作業でも活動する。1986年、沖縄県浦添市出身。

著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(東洋企画工房)がある。


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