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» 2021年04月15日 07時00分 公開

70歳定年を導入「ベテランのやる気を高める」企業 等級・報酬をどのように設定したのかNJSの事例(2/5 ページ)

[人事実務]

 まず等級制度の刷新から説明する。

 人事制度改革以前、全社員のキャリアパスは単線型であった。それを複線型に変え、「マネジメント(M職)」「エキスパート(E職)」「プロフェッショナル(C職)」「アソシエイト(A職)」の4職群を設けた。

 M職とE職、C職がいわゆる総合職であり、A職が一般職だ。総合職で入社する技術者たちは勤務成績や会社指定の資格取得の有無などで昇格を果たしていく(プロフェッショナルC1→C2→C3)。そして管理職昇進のタイミングで昇格者全員は「エキスパート」(E1=グループリーダー)となるが、その次の段階では「エキスパート」(E2→E3)か「マネジメント」(M1→M2)に分かれていく。エキスパートとマネジメントは役割の違いであって、そこに上下の差はない。

photo 等級とキャリアフレーム

 この複線型キャリアパスがシニア社員にもあてはめられる。ただし、60歳に到達した年の年度末に一度、それまでの役職を解き、会社が本人の意欲や能力などを踏まえて再格付けする。例えば従来のE3クラスに相当すると判断されれば、図(シニア等級への移行)にあるように、新しくS−E3という等級に格付けされる。シニアになってからの等級なので「シニア等級」と呼ぶ。

photo シニア等級への移行

 シニア等級は、同社にとってシニア人材の活用幅を大きく広げることになった。

 「特に今までエキスパートとして活躍してくれていた人材を、シニア等級でもしっかりと処遇し、引き続きがんばってもらいたいと考えています。また60歳までM職に就いていても、もともと技術者でプロジェクトを回していた経験もありますから、自分の知見を用いて再びエキスパートとして活躍するという道も開けます」

 シニア社員に切り替わるタイミングで、再びキャリアパスを変更できるわけだ。シニア社員の多くにとって、そう大きく仕事内容が変わるわけではない。ただし、シニア社員には後進の指導や品質管理という役割も期待されており、それに関する部門に配属されることもある。また、場合によってはそれまでの部長等の役職を後進が育つまで、引き続き担う例も出ている。

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