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» 2021年04月27日 07時00分 公開

「リードが枯渇する」「マネジメントできない」……インサイドセールスの悩みはなぜ起きる? 3つの失敗談から学ぶ!“顧客との付き合い方”のデザイン法(3)(2/5 ページ)

[礒野亘(ビービット),ITmedia]

【失敗1】活動の測定ができず、マネジメントが困難

 私がインサイドセールスの運営に携わって最初につまづいたのは、活動の測定ができず、マネジメントが難しいことだった。インサイドセールスはとにかく活動量が多い。業務時間のほとんどを使って顧客とメール・電話でやりとりを行っているので、細部までを1次情報として把握するのは不可能だし、ましてやそれらをリーダー1人で代替することもできない。

 必然的に重要になってくるのが、細部まで見ずともパフォーマンスを把握する仕組みだ。活動のKPIを定め、活動管理システムを使うことが有用だが、これが意外と見落とされがちだ。というのも、インサイドセールスは営業にどれだけの商談を創出するかという視点で評価されることが多いため、最初はこの商談創出数に全員の意識が行きがちで、他の数字への意識が回らなくなるのだ。

 実際に私がインサイドセールスチームの運営にジョインしたときも、最重要KPIは商談創出数だった。とにかく3人のチームメンバーと必死になってこの数値を追いかけていた。その結果、当座の目標数自体はなんとか達成したのだが、大きな問題にぶつかった。

 それは次なる目標に向けてチームの拡張ができない状態に陥っていたということだった。

 3人であればまだしも、メンバーが5〜6人と増えてきたときには、チーム内で活動を測定し、自他ともにスタッフの活動やパフォーマンスを管理し、必要に応じてPDCA・フィードバックを回す仕組みが欠かせない。ところがその際のチームの状態は、商談数こそ生まれていても、誰が何件のリードを持っているのか、1日どれくらいのアクションを行っているのか、どの程度の率で接続し、どの程度の割合で商談に転換しているのか──そういった内情の活動数値が、記録されず曖昧なまま放置されていたのだ。

 この状態ではマネジメントできない。このままチームを拡張すれば、より状況が分からなくなり、崩壊することは避けられない。活動がブラックボックス化してしまうので、商談数が出ているときはまだしも、商談数が出なくなったときに何が原因か特定できず、どのような対策を講じれば良いかが不明になってしまう。そのような状態では、チームで成果を上げることなどできない。

 私はこの点に気が付いてから、メンバーを増員する前に、チーム内の活動管理システムつくりに取り組んだ。結果的に数カ月、組織目標が未達成になったが、今でもその活動管理システムに基づいて適切にチーム状況を把握することができており、チームメンバーも当時の3人から6人にまで増員できた。活動管理システムは、インサイドセールス運営において必須といえるだろう。

 具体的に管理している活動KPIは以下の通りだ(チーム全体のKPIを除く)。

日次管理

  • スタッフごとのアクション数(メール数+架電数、メール率)
  • スタッフごとの保有リード数(総保有リード数、未着手リード数)
  • リードソースごとの残リード数(問い合わせ、セミナー別でのリード数)

週次管理

  • スタッフごとのアクション総数
  • スタッフごとの架電接続率
  • インサイドセールス創出商談のリードソースの内訳

月次管理

  • リードソースごとの商談転換率
  • インサイドセールス創出商談の次フェーズ転換率(チーム全体、リード別、スタッフ別)

3カ月管理

  • リードソースごとの受注転換率
  • インサイドセールス創出商談の受注率、金額(チーム全体、リード別、スタッフ別)

 目先のKPIだけを追うのではなく、長期的にミッションを果たせるチームを作るために、チーム内の活動を管理できる状態にするのはインサイドセールスリーダーの重要な仕事の1つだ。ダッシュボードを作ったりデータを管理する役割を明確に設けたりといったことも1つの選択肢だろう。

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