まずは本当に理解したいという態度をとることからしか問題解決への道はないだろう。理解したつもりになっていたのだから、そこは猛省しなければならない。
そして、自分の思いを改め、相手の本来のニーズを理解したならば、次は本当の解決策をともに考えることになる。その際、前述した(1)と(2)の解決策では、感情的な問題、根本的な信頼感は、完全に解決したとはならない。言われたことをやり遂げたところで、それは、おつかいを片付けただけにしかならず、もともとの期待値に到達するのに時間を費やしてしまっただけなのだから。
本当に問題解決を図ろうとするなら、相手の期待値を上回る解決策が必要となる。この上回るというのは、単にソリューションAのレベルが7から8に上がるようなレベルアップではないのだが、口では簡単だがそうそう見つかるものではない。
よくあるのは、問題解決のためだとして、ロジカルな思考プロセスからソリューションを次々に提案することだが、うまくいくことはそんなに多くはないだろう。ここで必要なことも、さらに良い案を一緒に探そうという態度なのだと思う。
うまくいっていない人と会うのはつらいし、しんどいことだ。信頼を勝ち取るには時間もかかる。
こうならないためにも、日ごろから、まずは相手の言うこと、相手の期待値を確実に理解いようとする態度こそが仕事の「基本のき」であることを意識しておきたいものだ。(猪口 真)
「緊急事態宣言下に通勤する人」を叩いても、テレワークが普及しない根本的な理由
「世界一勤勉」なのに、なぜ日本人の給与は低いのか
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
あわあわあわ! なぜアサヒビールの「生ジョッキ缶」から、泡が次々に出てくるのか
キリンVS. アサヒ 自宅の「あわ」を制するのは、どっちか
飲食店は“大荒れ”なのに、なぜニトリはファミレスに参入したのかCopyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング