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仕事の「基本のき」とは何か まずは取るべきアプローチ(1/3 ページ)

» 2021年05月03日 08時00分 公開
[猪口真INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:猪口真(いのぐち・まこと)

株式会社パトス代表取締役。


 問題と感情を切り離すことが難しいのならば、どのようなアプローチがいいのだろうか。

 自分の抱える問題にしろ、相手が抱える問題にしろ、感情の問題を置いといて、問題を解決することなどありえないことは、誰でも経験していることだと思う。

 もちろん、問題が起こると粘り強く日参し、相手が納得するまで粘って謝罪し、最後は相手から「しょうがないな、次頑張れ」と言われ涙する的な昭和チックなやり方しかないと言われる先輩方々もいらっしゃるとは思うが、根本的な解決策になるとは思いにくい。

 ビジネスにおける問題というのは、相手の期待することにこちらが対応できなかったとき、相手の期待するクオリティに届かなかったときに起こる。「言った通りになっていない!」と怒るわけだ。

 ということは、怒りが収まるというのは、期待値に沿うことが必要なわけで、つまり、「(1)こちらのアウトプットは多少向上したとしても、相手の要求レベルを下げてもらうことで、期待値と提供物のレベルを合わせる」「(2)こちらのアウトプットをなんとかして相手の要求レベルに到達させる」「(3)予算かリソースを追加投入し、相手の要求レベルを超えるものを提供する」の3つとなる。

 期待値に届かないことだけが原因とするなら、トップコンサルさんが言う、感情と問題を分けて考えましょう、はまっとうなアプローチだと言える。また、基本的に、相手を感情的にしない、怒らせないためには、自分自身の能力を高め、常に高いクオリティのアウトプットをするしかないことになる。確かに、よく怒られるのは能力の低い人という印象もある。

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