制度利用の申請は、Web 上のワークフローからの申請となっている。前述したように申請にあたっての厳しい条件はない。項目としては、制度利用が「副業なのか」「それ以外なのか」という区分けと、「活動内容」「活動頻度(月や週にどれくらいか)」 「収入の有無(ある場合は収入元を記載)」および補足資料があればそれを添付、という程度である。文末には誓約事項が記載されている。
ワークフローは、本人から所属する部門の本部長へ提出し、管理部門を経て最終的に社長が承認する。実際の職場においては、上司に「この日は抜けます」など個別に伝えることになる。
これまで申請されたなかで却下されたものはなく、会社としては完全に性善説に立って運用している。
2018年からは年1回、制度利用者にレポートを提出してもらうこととした。そのうえで引き続き制度を利用するかの意向を確認している。
このレポート提出の目的は「管理すること」ではなく、社内の「情報共有」と、それによる「利用者促進」のためである。その理由を川田氏はこう語る。
「制度導入当初は申請者が多かったのですが、しばらくすると新規の申請数が少なくなってしまいました。一方、『制度利用者は中抜けして何をしているのか』といった声も出てくるようになりました。利用者がこの制度を使ってどんな活動をしているのか周囲に理解されれば、『では、私もこう使ってみようかな』と、申請者が増えるだろうと考えたのです」
ちょうど社内報を新しく作成し始めた時期だったこともあり、提出されたレポート内容を下敷きに記事を作成することにもつながった。
「実際、新規利用者促進のてこ入れになりました」と川田氏は手応えを話す。
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