一等地にあるATMがまた「撤去」 跡地はどうなっているのか週末に「へえ」な話(1/3 ページ)

» 2021年06月19日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 ガガガガガガ――。毎日のように通る道で、工事が行われていることがある。しかし、こんなことを考えたことはないだろうか。「あれ、以前ここに何があったっけ?」と。

 そんなモヤモヤした気分でいると、またひとつ「あれ、以前ここに何があったっけ?」と思ったところがあった。「うーん、うーん」と記憶をたどっていくと、なんとか思い出すことに。そこには、金融機関のATMがあったのだ。

「あれ、以前ここに何があったっけ?」と思うことがしばしば

 コンビニの店内に増えたり、ネットバンキングが普及したり、キャッシュレスの利用が増えたり。金融機関の収益力の低迷などもあって、街中にあったATMの姿が徐々に消えている。全国銀行協会によると、1999年の設置台数は約11万8600台あったが、あれよあれよと減っていって、2020年には約9万7800台に。実に17%も減っているわけだが、筆者が気になっていることがある。撤退後の「跡地」である。

ATMの跡地はどうなっているのか(写真提供:ゲッティイメージズ)

 ご存じの通り、ATMは便利なところに設置しているケースが多い。商業施設の近くや駅前などに構えていて、アクセスがよく人通りが多いところでよく見かける。いわゆる“一等地”に設置しているので「撤退しても、すぐに次のテナントは決まるんだろうなあ」と思われたかもしれないが、大きな問題が一つある。「狭い」のだ。

 2〜3坪しかないところだと「ここにコレを置いて、あっちにコレを並べて」と考えていても、あっという間にスペースが埋まってしまう。また、水回りもなく、トイレもないので、立地はよくても使い勝手が悪い“建物”なのだ。

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