コロナ禍で大きな打撃を受けている業界の一つに、スポーツジムが挙げられる。24時間営業の小型店舗の出店や大型スポーツイベントの開催効果もあって市場は拡大傾向にあったが、現在はコロナ禍による営業時間の短縮や休業、それに伴う会費免除や休退会者の増加といった課題に直面している。
帝国データバンクによると、2020年度に発生したフィットネス(スポーツジム)事業者の倒産や廃業は累計で26件。19年度の23件を上回って過去10年で最多、過去20年間ではリーマンショック直後で需要が大きく後退した08年度の29件に迫る勢いとなった。
20年度の市場規模は大幅な縮小が見込まれ、帝国データバンクは、事業者売上高ベースで5000億円台にとどまる見通しだとしている。過去最高となった19年度の約7100億円から3割超の減少となるほか、過去10年では初めてとなる市場縮小を余儀なくされる見通しだ。
このような状況を打開しようと、フィットネスクラブ各社はオンラインに特化したサービスの展開に力を入れている。このうち、東急不動産グループの東急スポーツオアシス(東京都渋谷区)では、新しいオンライントレーニングサービス「weltag(ウェルタッグ)」を7月中旬から提供する。
フィットネスクラブの倒産件数、過去10年で最多 売り上げ半減以上の企業も
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