53年ぶりに進化! 手で真っすぐに切れる「スパスパ」は、どうやって開発したのか週末に「へえ」な話(1/4 ページ)

» 2021年07月10日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 プチプチプチ――。

 ポッチが規則正しく並んだ気泡シートを手にすると、「プチプチせずにはいられない」といった人も多いのでは。筆者も子どものころには「プチプチ」を楽しんでいたが、中学生ごろだろうか。まるで雑巾を絞るように、気泡シートを丸めてギュっとチカラを入れれば「プチプチプチプチ!」と一気にたくさんのポッチをつぶす“ワザ”を習得してから、一つずつ押しつぶすことから“卒業”した。

子どものころに「プチプチ」を楽しんでいた人も多いはず

 そして、数十年が経ち、いまは「プチプチスパスパ」したい気分で一杯なのである。「なんだよ、そのプチプチスパスパって」と思われた人も多いかもしれないが、「プチプチ(R)」を製造する川上産業(東京都千代田区)が、手で真っすぐに切れる気泡シートを開発したのだ。その名は「スパスパ」(価格3432円〜)である。

手で真っすぐ切れる「スパスパ」が登場

 プチプチを使うときには、包むモノのサイズに合わせて、ハサミで切らなければいけない。慣れた人であれば、手際よく「シュー」と切って、「ササっ」と包み込んでいく。しかし、筆者のような素人は、うまくいかない。ハサミを手にするものの、ゆがんだり、ガタガタしたり。「あー、またうまく切れなかったなあ」と思っても、あきらめてモノを包むわけだが、スパスパを使えばそうした不満も“スパ”っとゼロにしてくれるのだ。

必要サイズをスパ単位で簡単に数えられる

 それにしても、なぜこのような商品を開発したのか。同社の杉山彩香さんに聞いたところ「ここ数年、C2C(個人間取引)がますます増えていて、利用者から『簡単に包み込めることはできないのか』『プチプチが真っすぐ切れない』といった声がありました。そうしたニーズを受けて、販売することにしました」とのこと。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.