帝国データバンクは、全国約117万社の事業会社を対象に女性が社長(代表)を務める企業について分析を実施。その結果、女性社長の割合は前年比で増加したこと、女性社長の出身大学は「日本大学」が最も多いことなどが明らかとなった。
2021年4月末時点における全国の女性社長比率を調べたところ、前年比0.1ポイント増の8.1%だった。2年ぶりに上昇し、過去最高となった。
女性社長の出身大学を調べたところ、1位は2年連続で「日本大学」(246人)だった。2位は「慶應義塾大学」(241人)、3位は「早稲田大学」(226人)、4位は「青山学院大学」(185人)と続き、首都圏の私立大学が上位を占めた。女子大学では「日本女子大学」(158人)が最も多く、「共立女子大学」(120人)、「聖心女子大学」(96人)と続いた。
前年から最も増加した女性社長の出身大学は「京都産業大学」(25.0%増)で、次いで「九州産業大学」「徳島文理大学」(ともに22.2%増)、「南山大学」(18.6%増)となった。また、女子大学では「東京家政大学短期大学部」(17.6%増)が最も高く、「京都ノートルダム女子大学」(11.1%増)、「津田塾大学」(8.2%増)と続いた。
業歴を調べたところ、設立から「10年未満」の企業の割合が11.1%と最も高かった。次いで「10〜19年」(9.5%)、「20〜29年」(8.3%)と続き、業歴が浅い企業ほど女性社長比率が高いことが分かった。
女性社長の年代構成は「70〜74歳」(15.9%)が最も高く、「65〜69歳」(13.2%)、「60〜64歳」(13.1%)と続いた。平均年齢は63.2歳で、女性社長の約6割が60歳以上だった。男性社長と比較すると、特に70歳以上に占める割合が年々高まっており、女性社長の高齢化がより目立つ結果となった。
就任経緯の1位は「同族承継」で50.8%、2位は「創業者」で35.3%だった。同族承継は男性社長(39.5%)を11.3ポイント上回ること、前年(50.6%)からも0.2ポイント増加していることから、女性社長における就任経緯の中心となっていることがうかがえた。
直近1年間(20年5月〜21年4月)で新たに就任した新任女性社長の年代構成をみると「50〜54歳」(15.3%)、「55〜59歳」(14.5%)で、50代が全体の約3割を占めた。判明した就任経緯は「創業者」(63.3%)が最も多く、「同族承継」(23.4%)、「内部昇格」(5.9%)と続いた。
資本金別では「1000万円未満」(9.1%)が最も高く、「1億円以上」は2.3%だった。中小・零細企業では女性社長比率が高まる傾向があった。
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