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» 2021年07月15日 07時00分 公開

最長2年、勉学のために休職できる 社員の学び直しを支援する、ヤフーの人事制度(1/2 ページ)

社会人が高等教育機関で学ぶ1つの足かせになっているのは、学びというものに対する会社、特に現場の上司らの無理解である。会社として全面的に社員の学びを支援しているのが、ヤフーだ。

[リクルートワークス研究所]

 社会人が高等教育機関で学ぶ1つの足かせになっているのは、学びというものに対する会社、特に現場の上司らの無理解である。会社として全面的に社員の学びを支援しているのが、ヤフーだ。

リクルートワークス研究所『Works』

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 『Works』は「人事が変われば、社会が変わる」を提唱する人事プロフェッショナルのための研究雑誌です。

               

 本記事は『Works』166号(2021年6月発行)「学ぶ力・学び続ける力をいかに高めるか」より「action7 学び直し支援の人事制度を導入する」を一部編集の上、転載したものです。


2年を上限に勉学・研究のために休職できる

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 ヤフーには、大きくは3つ、社員の学びを支援する制度がある。

 「1つはサバティカル制度です。目的を問わず、勤続10年以上の社員を対象に上限で3カ月、休暇を取れる制度をつくったのが2013年です。10年も働いていれば人によっては自らの振り返りの機会を持ちたくなる。その内省のための制度です」と話すのは、同社ピープル・デベロップメント統括本部ビジネスパートナーPD本部本部長の岸本雅樹氏だ。長期の海外旅行をする人、MBAのショートプログラムに参加する人、ボランティアなどで異質な出会いを求める人など、その使い方はさまざまだという。

 その後、2014年に、最長2年まで大学や大学院など高等教育機関で学ぶことを支援するために新たに制度化したのが勉学休職制度である。

 「サバティカル制度は期間が短く、大学や大学院での本格的な長期の学びを実現するのは難しい。そこで、勉学・研究のために長期で休職できるようにしたのがこの制度です。勤続3年以上で、なぜその教育機関を選んだのか、そこで何を学べるのか、学んで戻った後にヤフーでそれがどのように生かせるのかという3点を提示することが条件となります」(岸本氏)

 勉学休職制度の活用例では、国内の大学院のほか、留学して海外の大学や大学院で学ぶケースも出てきているという。

 そして、3つ目が2015年に制度化した、博士課程で学ぶことを支援する社会人ドクター支援制度だ。「理系のなかでもデータサイエンスや自然言語処理、機械学習、画像処理など特定の13領域に限られますが、修士修了後で博士課程を修了していなかったり、満期退学せずに就職したりした人が博士号を取ることを支援しています。会社としても基礎研究が非常に重要な領域であるため、学費の補助に加え、週1日は有給休暇扱いにして学びの時間を確保できるようにしました」(岸本氏)

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制度化によって社員の学びの選択肢を増やす

 比較的短いサバティカル制度はともかく、勉学休職制度や社会人ドクター支援制度は取得者が10名前後と、実際には希望者が出たときに“現場の運用”でなんとか対応できる数字である。それにもかかわらず、これらを制度化した理由は何か。

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