「設計図を見て、小さくするだけではダメなんですよね。その商品のファンでなければいけないんです」とMさん。どういう意味か?
商品を企画する際、基本的にその商品が好きな人に担当してもらうそうだ。「ま、そのほうがいいでしょ。好きなモノ・コトを仕事にしたら夢中になれるからね」と思っていたら、理由はそれだけではないそうだ。興味がない人、好きでない人、仕事だからやっている人がその商品をつくっても、マトを外すことがあるという。
絶対につくりこまなければいけないのに、興味がない人が担当すると、そこをそぎ落としてしまうことがあるそうだ。「じゃあ、100%同じモノにすればいいのでは?」と思ったが、そーいったことでもないらしい。全ての情報量を詰め込むと、見た目がいまひとつであったり、モノによっては全てのデザインやパーツを組み入れることができなかったり。
じゃあ、どうしているのか。ファンが好きなポイントを絶対に外さずに、そこを強調することが重要だそうだ。カプセルトイのフィギュアを製作するにあたって、「デフォルメ力」が欠かせないのだ。
自販機にお金を投入して、レバーを回す。その商品を手にしたときに、担当者の「情熱」はどこに詰まっているのか。ミリ単位でこだわったアイテムを見ながら、“隠れた愛”を探す人が増えるかもしれない。
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