攻める総務

ライオン流「働きがい」改革 “成長につながる”副業とは?労働時間管理の工夫も(2/5 ページ)

» 2021年07月19日 07時00分 公開
[人事実務]

社員の「自由な判断」に委ねる

 ワークスタイル変革の第1弾は19年7月から始まった「服装の自由化」だ。「自分の服装は自分で考えてください」と投げかけてみると、意外にも職場に混乱が生じたという。

 「どこまで自由でいいのだろうと悩む社員が多く出ました。社員同士の雑談の場ではその話でもちきりだったとか。自分で自由を判断することがこんなに難しいものなのかと思い知らされました(笑)」

photo 人材開発センター統括リーダー 大道寺義久氏

 続いてテレワークを拡大し、利用できる部門をスタッフ部門だけでなく、生産ライン職を除く全従業員にまで広げた。さらにフルフレックス制度も導入した。7時から21時の間で、所定時間分を勤務することが可能だ。どこかの時間帯を“中抜け”することもできる。従来の10時から15時の間の4時間をコアタイムとしていたフレックス制度を大幅に拡大したのだ。

 ただし、工場の生産ラインに就く従業員は業務の特性上、テレワークなどの柔軟な働き方は難しい。そこで、生産ライン職のために「時間単位有給休暇制度」を新設した。育児や介護など、個人の事情を考慮し、月7.5時間までの30分単位で取得できる有給休暇をプラスできる制度だ。

 「お互いが助け合って時間を融通する制度です。事前に上長に申請し、周りの人たちに配慮することは必要です」

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