ESG投資、どんな取り組みをしている企業に投資したい? 若年層と年配層で二極化投資額、18年比で15%増

» 2021年07月26日 16時20分 公開
[ITmedia]

 マーケティングリサーチを手掛ける日経リサーチ(東京都千代田区)は、「生活者金融定点調査(2021年版)」を発表した。

 ESG投資に興味・関心がある人を対象に、具体的にどのような取り組みをしている企業に投資したいか尋ねたところ、20〜30代は「ジェンダー平等など人権への配慮」や「働きがいのある職場づくり」など社会分野への関心が強い一方、60〜70代は環境分野が上位となった。

日経リサーチがESG投資に関する調査を発表した

 60〜70代は「再生エネルギーの利用」や「気候変動への対策」など環境面の取り組みに積極的な企業に高い投資意欲を示した。一方、若年層が支持する社会分野に対する関心は低いことが分かった。

投資したい企業の取り組みは?(出所:以下、日経リサーチ)

 ESG投資に対する興味・関心がある人の年代別の割合は20〜30代(37.7%)が最多となった。次いで60〜70代(30.8%)、40〜50代(28.3%)の順。若年層がよりESG投資に関心を持っていることが読み取れる。

ESG投資への関心は20〜30代が最多

 実際に企業のESGへの取り組みを意識して投資をしている人の年代別の割合でも20〜30代(26.0%)が1位だった。2位は40〜50代(14.9%)、3位は60〜70代(14.8%)という結果に。投資行動からも若年層のESG投資への意欲の強さがうかがえる。

企業の取り組みとしてESGを注視する若年層が多い傾向に

 世界持続的投資連合(GSIA)は7月19日、20年の世界のESG投資額が約3900兆円だったと発表した。18年比で15%増加している。全運用資産に占める比率は18年比2.5ポイント増の35.9%だった。

 調査は、東京駅を中心とした半径40キロメートル圏内の20〜74歳の男女を対象に6月23〜28日にインターネットで実施。有効回答数は3103人。

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