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次に来るのは「メタバース」なのか フェイスブックが動く世界を読み解くニュース・サロン(2/4 ページ)

» 2021年08月11日 10時57分 公開
[山田敏弘ITmedia]

モバイルインターネットの後継者

 近年、子どもや若者の話を聞いていると、友だちとのやりとりはスマホのメッセージアプリなどを使わず、ゲームなどの仮想空間のなかのコミュニティーで行なっているという。そんなことから、筆者も将来はメッセージアプリや電子メールなどではなく、サイバー空間上にある世界でコミュニケーションが行われるようになるのではないかと考えていたので、ザ・ヴァージの記事を読んだ際には共感した。

 2000年代の後半、メタバースと同じようなSecond Life(セカンドライフ)という仮想空間が話題になった。当時はインフラもテクノロジーも追いついていなかったために、利用する価値が見出せなかったが、新たなコンセプトでまた浮上してきたのである。

 そのメタバースを、フェイズブックが力を入れて構築して、広めようと考えている。ザッカーバーグは、IT産業界で多くの企業がメタバースを注目しているとし、フェイスブックのようないち企業だけでなく、たくさんの企業とエンジニアたちがメタバースを作り上げていくことになると語った。そして、こう断言している。

 「メタバースは、モバイルインターネットの後継者となる」

 メタバースについて詳しい米ベンチャー投資家のマシュー・ボールは20年に、メタバースの必須条件を7つ示している。

(1)永続性がある:一時停止やリセットなどは存在しない

(2)ライブで同時多発:実社会と同じようなライブ状態

(3)ユーザーの上限なし:ただユーザーそれぞれが存在感を持つ

(4)完全に機能した経済:個人や企業が活動できる

(5)実社会との垣根なし:実社会/サイバー、オープン/クローズ、プライベート/パブリックにまたがる

(6)相互運用性:プラットフォームの垣根なし

(7)あふれるコンテンツと体験:個人や企業などが大量のコンテンツや体験を提供する

 こうした条件がメタバースには必要だという。ただ今後、利用者が増えていけば、こうした条件は洗練されていくだろう。

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