AIが株の売り買いを提案 ここまで来た個人向けアルパカのAI投資(1/3 ページ)

» 2021年08月21日 07時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 人に代わってAIが投資判断をする時代の到来は、少し前からまことしやかにいわれていた。ぼう大なデータから機械学習によって銘柄を分析し、それが買いなのか売りなのかを判断するというものだ。

 しかしこれまでは機関投資家向けが中心で、個人の投資判断へのAI活用は、市況全体の先行きを占うものがほとんどだった。そんな中、8月1日にアルパカ証券が提供を開始したアルパカロボは、機械学習を使って日本株の値動きを予測する。うち、大きな値上がりや値下がりが想定される銘柄を、「シグナル」という形でユーザーに伝えるものだ。

アルパカロボ

 ユーザーはこれを見て、実際にその株を買うかどうか、売るかどうかを判断する。「機関投資家と取り組んで育ってきたアルパカなので、そこから生まれた知見を一般投資家に届けたい」。アルパカの四元盛文社長はそう話す。

 アルパカは2016年設立。AIとビッグデータを活用した金融商品の開発を強みとし、金融関連の予測技術を機関投資家や証券会社などに提供してきた。短期の為替市場予測や、中長期のマーケット予測では、債券市場予測を東京海上日動火災へ提供、米国ETF用の予測モデルをロボアド運営のFOLIOに提供するなどの実績がある。

アルパカの金融系AI技術は、公開できるものだけでも、法人向けに複数の実績がある(アルパカ)
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