うどんに「コシ」があるのはなぜ? 香川県の企業が発売した「うどんのコシ自由研究キット」が人気3分インタビュー(1/2 ページ)

» 2021年08月26日 10時00分 公開
[熊谷紗希ITmedia]

3分インタビュー:

 「SNSで話題のあの商品はどうやって開発したの?」「なぜこの会社はこんな取り組みを進めているの?」ちょっと気になっていた企業の“なぜ”をコンパクトに紹介します。

 サービスや製品に込めた思いや苦労話など、担当者にしか分からない「裏側」を徹底取材。仕事が忙しくて、じっくりと情報を得ることができない人でも読めるよう、できるだけ簡潔にまとめています。テレワーク中の息抜きや移動時間、就寝前に「3分インタビュー」でサクッと情報収集!

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 47都道府県の中で唯一、2つの呼び名を持つ県がある。「うどん県」といわれる香川県だ。農林水産省と総務省が実施した調査によると、香川県はうどんの生産量や人口10万人あたりの店舗数、うどん・そば消費量ランキングで1位を獲得している。

 そんな香川県でうどん店を営む「大庄屋」(香川県仲多度郡琴平町)が、誰でも簡単にコシのある讃岐うどんが作れるキット「うどんのコシ自由研究キット」(864円)を発売した。2021年7月21日の発売から1週間で販売個数は1000セットに。開発の背景を専務取締役の山地英登氏に聞いてみた。

大庄屋は「うどんのコシ自由研究キット」を発売した(画像提供:以下、大庄屋)

開発のきっかけは?

――夏休みの自由研究用に「うどんのコシ自由研究キット」を発売しましたが、売れているようですね。開発のきっかけを教えてください

山地: 8月16日時点で合計2000セットほど売れており、予想以上の反響に驚いています。

 開発のきっかけは、私の小学5年生の子どもの発言でした。「うどんにはどうしてコシがあるか分かる?」と尋ねたところ「讃岐うどんだから」という答えが返ってきました。普段からコシのある讃岐うどんを食べているため、「なぜうどんはコシがあるのか?」など深く考えることもないのだろうと気付きました。

 うどんの秘密を知ってもらうことで、「もっと子どもたちにうどんを好きになってもらいたい」という思いから商品開発を始めました。

――商品のこだわったポイントを教えてください

山地: 「どうやったら楽しくうどんを作ってもらえるだろう?」と考えながら作りました。例えば、うどん作りの工程の一つに「足踏み」といわれるうどん生地を足で踏む作業があります。単調なうどん作りに楽しさを感じてもらえるように「音楽にあわせて踊りながら踏んでみよう!」などエンタメ性を盛り込むことを意識しました。

 また、小学生でも簡単にうどんが作れるように手順を分かりやすくかみ砕いて表現することに苦心しました。小学生の子どもの意見を参考にしながら、一緒に何度も作り直して文字だけではなくイラストを加えるなど工夫しています。

うどんのコシ自由研究キットの中身。丁寧にレポートの書き方まで指南してくれる
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