ゆで卵は簡単につくれるのに、なぜ「エッグマイスター」は3万5000台も売れたのかあの会社のこの商品(4/6 ページ)

» 2021年09月08日 08時00分 公開
[大澤裕司ITmedia]

蒸し料理のレシピも社内で開発

 エッグマイスターはゆで卵のほかに、蒸し料理もつくれる。蒸し料理もつくれるようにしたのは、社内にあった「必要とされているのか?」「ゆで卵だけしかつくれないものが売れるのか?」といった懐疑的な声に対応するため。汎用性を高めることで理解を得ることにした。

蒸し料理専用ケース(左)とオムレツケース

 「最初は『オムレツがつくれればいい』とだけ考えていました」と話す佐藤氏。オムレツのつくり方は次の通り。

(1)[むす]と記された本体の水位線まで水を注ぐ

(2)溶き卵を付属のオムレツケースに流し入れてからゆで卵ケースにセット

(3)本体のフタを閉めたら電源コードの本体側プラグを本体、電源プラグをコンセントに差し込む

(4)[メニュー]ボタンを押して「蒸す」を選び[加熱]ボタンを押す

 溶き卵を蒸すだけなので、レシピは比較的早くできた。こうしたことから、ほかにもレシピを考案することになった。蒸し料理専用ケースとレシピブックが付属する。

付属のレシピブック

 レシピブックに掲載されている料理は、サラダチキンやカスタードプリンなど全部で10品。メニューは、写真映えを意識する人たちがつくってみたいと思われるものを選んだ。レシピは料理研究家や管理栄養士といった専門家ではなく、料理が得意な社員と開発メンバーが話し合ってつくった。

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