何百回と試験醸造を繰り返した醸造チームもほっと胸をなでおろしていることだろうが、5年前には誰一人想像もしていなかったことがある。コロナ禍という未曾有の事態での販売開始だ。
機能系ビール市場に伸びしろがあることは予想されていた。しかし、発泡酒や新ジャンルにおいて、糖質ゼロやプリン体ゼロが相次いで発売されたものの、15年をピークに前年割れが続いていた。
それが20年、コロナ禍を機に再び需要増に転じたのだ。
在宅勤務になり、外出そのものも自粛要請を受けるなかで、運動不足を感じる人が増えた。また、「普段からできることはやっておこう」という意識も以前より高まった。
それに加えて、20年10月にはビールが減税、発泡酒は据え置き、新ジャンルが増税という酒税改正があった。
2000年前後、各メーカーが発泡酒にチカラを入れ始めてからすでに20年。発泡酒や新ジャンルを、「ビールの下位互換」として捉えるのではなく、「軽くて飲みやすい」「機能系を飲みたいから」と愛好する人も増えていた。
とはいえ「本当はビールが好きだけど……」という人もいた。減税と、糖質ゼロビールの登場、そして販売好調の報からは「待ってました!」というビール党たちの声が聞こえてきそうだ。
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