小笠原諸島の海底火山噴火で発生した軽石を巡り、国頭村の辺土名漁港では大量の流入で1週間ほど漁に出られず、今帰仁村のビーチ沿いのホテルでは県内の学校の宿泊がキャンセルになるなど漁業や観光業に影響が出始めている。関係者からは「経験のない異例の状況。行政の対応も手探りのようだ」との声が上がり、困惑が広がっている。
大量の軽石が海面を埋め尽くす国頭村辺土名はシイラ漁が盛んな時期。国頭漁協の村田佳久組合長によると今月15日に東海岸で海に浮く軽石が確認され、翌日ごろから西海岸の辺土名にも流れ込んできた。
組合員が漁港に打ち上げられた軽石の除去にあたり、トラック20台分ほどを片付けたが別の石が流れ着く状況が続くという。
「北風が吹くと軽石が漁港に入ってくるようだ。船を動かすとエンジントラブルになりかねず、漁にはほぼ出られていない」と困惑を隠さない。県漁連や沖縄総合事務局が視察に来たものの今後の見通しは立っておらず「どこも手探りの状況だ」と頭を悩ませる。
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