なぜ、住宅メーカーの“動く”ログハウスに注文が殺到するのか 盛り上がるキャンピングカー市場最前線提供する価値とは(2/4 ページ)

» 2021年10月26日 05時00分 公開
[岩崎剛幸ITmedia]

伸びる日本のキャンピングカー市場

 キャンピングカー・ビルダーやディーラーが加盟する日本RV協会の「キャンピングカー白書2021」によると、20年における日本のキャンピングカー保有台数は12万7400台で、前年比106.7%と増加しています。保有台数は16年に10万台を突破し、12年以降は右肩上がりで増加しています。

増え続けるキャンピングカーの保有台数

 この市場は通常、特殊用途自動車となる8ナンバーの新車・中古車のいわゆる中・大型キャンピングカーと、軽自動車などをベースにした8ナンバー以外の新車・中古車の小型キャンピングカーで構成されています。データには含まれていませんが、けん引するタイプのトレーラーハウスも、アウトドア市場を支える「移動する車」として注目されています。米国では、モノを持たないミニマルな生活を実現できる小さな家を「タイニーハウス」と呼んでおり、その家をけん引して、移動しながら暮らす人達も増えています。

 キャンピングカー全体では20年の総売上高は582億円。前年比110%と保有台数以上の伸長率です。キャンピングカー・ユーザーがここにきて新たに買い替えたりしていることで、新規ユーザーと共に購入が増えているということです。特に8ナンバーの新車、8ナンバー以外の新車が伸びており、1台当たりの単価も上昇しています。キャンピングカーは、そのサイズや車種などが、市場拡大に伴って細分化・多様化し始めているのです。

キャンピングカーの市場動向

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