4000万円が92万円まで減少も? 急増する“レバナス信仰”の裏に隠れた投資信託「負の側面」古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(1/4 ページ)

» 2021年12月24日 07時00分 公開
[古田拓也ITmedia]

 小さい資金でも比較的短期で資産形成ができるとして、一部の投資初心者から人気を集めているレバレッジ型の投資信託。しかし、この類の投資信託は、本来であれば長期投資には全く向いていない。上昇相場においての破格のリターンがクローズアップされがちだが、その裏に隠れたリスクをしっかりと説明しなければ、顧客利益を毀損(きそん)してしまい、長い目でみた業界の利益を縮小させてしまうおそれがある。

 そんな懸念とは裏腹に、TwitterをはじめとしたSNSを中心に「レバナス民」と呼ばれる投資クラスタが急激に増加している。

 「レバナス」とは、大和アセットマネジメントの「iFreeレバレッジ NASDAQ100」、および楽天証券が今年の11月17日にリリースした「楽天レバレッジNASDAQ-100」という投資信託を指す。「レバレッジ」という名称の通り、この投資信託は日々の基準価額の値動きがNASDAQ-100指数(米ドルベース)の値動きに対して、概ね2倍程度となることを目指したファンドである。

 ナスダック100指数は、直近の相場上昇をけん引しているグーグル、アマゾン、メタ(旧フェイスブック)、アップル、そしてテスラなど、「GAFAM+T」をはじめとしたハイテクIT株の構成割合が高い。S&P500などの株式指数と比較して、現状、高いパフォーマンスをたたき出している。

 グーグルの検索ボリュームの推移を示す「GoogleTrends」によれば、これまでの投資信託で代表的なブランドであった三菱UFJ国際投信の「eMAXIS」よりも、「レバナス」が2倍程度検索されている。

ベテラン「eMAXIS」より「レバナス」が検索されている オコスモ作成 ベテラン「eMAXIS」より「レバナス」が検索されている

 その理由はなんといっても足元の相場好調とレバレッジ、そして複利効果による破格のリターンだろう。

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