緑茶の「朝ボトル」を販売して、なぜ売り上げが1.8倍になったのか週末に「へえ」な話(4/4 ページ)

» 2021年12月25日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
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ボトルの返品率

 ふむふむ、どちらもニーズがありそうである。しかもボトルの返品率もよさそうだ。では、最後の観光はどうか。業者と提携して、観光客にボトルを使ってもらう。そして、地元に帰るときに返却してもらうといった形を考えている。しかし、これはちょっとハードルが高い。観光地をめぐって歩き疲れているのに、ボトルを返却するために“わざわざ”指定された場所まで足を運ぶのは面倒である。

今後の展開は

 この点について、松本さんは「広さ1〜2坪ほどの売り場を設置できればと考えています。たくさん設置すれば、利便性が高まって使っていただけるのでは」と語ったが、ターゲットは観光客だけにとどまらない。多くのビジネスパーソンが通勤で歩く導線に設置すれば、どうなるのか。朝にボトルを手にして、夜に返却する人たちが増えるかもしえない、と考えているのだ。

 「毎日のように飲みたい」という人が増えれば、サブスクの手を打つこともできる。このように考えると、茶葉が入ったボトルはいろいろな可能性を秘めているようにも感じる。

 最後に、気になったことを。デポジットを設定していないが、ボトルはきちんと返却されているのだろうか。松本さんに尋ねたところ、「ほぼほぼ返却されています」とのこと。

 環境に優しいサービスは、人の心も優しくしているようである。

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