そんななか、他国より少々遅れて日本1号店が表参道にオープンした。格好の不動産と人材がそろったことから出店を決めたという。
表参道交差点近くの青山通り沿いに位置する1号店は、1階にバーカウンター、2階に10席のイートインスペースがある。こじんまりしているが、ブランドを象徴するイエローで彩られた外観は存在感がある。
日本限定メニューとして、「みたらしラテ」(550円)と「梅昆布茶」(355円)があり、日本で販売するすべてのメニューは、「ワールド ラテアート チャンピオンシップ 2013」で優勝したバリスタの吉川寿子氏が監修を務める。
フラッシュコーヒーのPR担当者いわく、「みたらしラテは、みたらし団子を食べながらコーヒーを飲んでいるような感じ。甘いとしょっぱいが交互に味わえてクセになる」とか。一番人気は定番のアメリカーノやラテだが、みたらしラテの売れ行きも好調のようだ。ターゲットの若い世代だけでなく、40代以上の顧客もチラホラ見られるという。
日本展開を牽引(けんいん)する人物として白羽の矢が立ったのは、米国のファッションブランド、Abercrombie & Fitch(アバクロ)の日本進出や世界的にフレキシブルオフィスを展開するWeWork(ウィーワーク)の日本展開に携わった松尾ポスト脩平氏(36歳)だ。
過去10年近く、海外ブランドの日本進出を担当した経験が評価され、フラッシュコーヒーからオファーがあり、11月初旬に入社したばかりだという。
「これまでの常識を壊すようなブランドの概念に共感し、入社を決めました。日本は、1人当たりのコーヒーの消費量、所得水準、人口密度などの観点で、非常に重要なマーケット。今後、アジア市場でもっとも成長するかもしれません。すでに新店舗の話も進めており、22年中に最大75店舗のオープンが目標です」(松尾ポスト氏)
デイビット氏も、「日本はアジアでもっともポテンシャルの高い市場の一つ」と期待感を示した。
「当面の目標は、アジアでナンバーワンのコーヒーブランドになること。アジアの主要都市で500メートルごとにフラッシュコーヒーがある状態をつくりたい。コーヒー業界で唯一の存在となれるよう、サービスのクオリティーを追求していきます」(デイビット氏)
表参道店では、まもなくデリバリー事業も開始されるという。フラッシュコーヒーは、スターバックスを超える存在になるのか。22年以降の動向にも注目したい。
写真提供:フラッシュコーヒー
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