脱東芝の「レグザ」、国内トップシェア争いまでの復活劇:家電メーカー進化論(9/9 ページ)
コモディティ化が進むテレビビジネスは、もはやグローバル規模で調達・製造ができないと成立しなくなってきている。その中でどうやって存在感を示し、結果を出していくのか。
TVSレグザの黒字化とトップシェアグループ入りは、低コスト化を進めながらも、高画質化やネット動画対応など、独自の機能を追求してきた結果といえる。
笹川さんは親会社となったハイセンスに関して「外資らしくきっちり結果は求められるが、さまざまなチャレンジをさせてくれる」と語る。レグザブランドが誕生して16年。単月ではあるが複数回のトップシェアを獲得したTVSレグザが目指すのはさらなるシェアの拡大だ。
ブランディング戦略の1つとして本村さんが自ら本音でテレビの話をするYouTubeチャンネルもスタート。大手メーカーではできなかったアプローチとして、販売店のバイヤーやレグザユーザーからの評判も良いという
グローバル規模の調達・開発・製造力に、映像機器専業ゆえの小回りの利くミニマムな体制を両立したTVSレグザ。
22年は新開発の映像エンジンを搭載した新モデルへの期待に加えて、さらなる製品ラインアップの拡充、そして売り場の改善やYouTubeによるユーザー接点の強化など、盤石の布陣を用意している。TVSレグザの次の一手に期待したい。
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