マーケティング・シンカ論

情報収集から売り買いまで ヤフーがPayPayフリマに「投稿機能」を追加したワケソーシャルECを目指す(1/2 ページ)

» 2022年01月27日 09時20分 公開
[上間貴大ITmedia]

 ヤフーが運営するフリマアプリ「PayPayフリマ」に12月、新しく「投稿機能」が追加された。出品しようか迷っているアイテムや、探しても見つからないアイテムなどの情報をユーザーが自由に発信・コメントし、情報交換できるという機能だ。

 ヤフーは、投稿機能の追加を機にPayPayフリマの「ソーシャルEC化」を進めるとしている。新たに追加した機能の特徴とその狙いは? 担当者に話を聞いた。

PayPayフリマ PayPayフリマに投稿機能を追加(以下、リリースより)

 新たに追加した投稿機能では、出品を迷っているアイテムについて投稿することで、他のユーザーのニーズを把握できるようにした。

 また、出品した商品をシェアすることで他のユーザーの反応をチェックしたり、売れたアイテムをシェアしたりすることで、「似たようなアイテムを持っていたらまた出品してほしい」といった他のユーザーの声を聞くことが可能となる環境を構築。2回目以降の出品につなげる機会を増やし、アプリの活用を促す仕組みとした。

 一方、購入検討者は「投稿機能」を使って欲しいアイテムを発信できるようになる。他のユーザーとアイテムに関する情報を交換し、投稿を見たユーザーがそのアイテムを出品することにつながる可能性があり、出品・購入いずれのユーザーの利用価値を高めることが可能となった。

PayPayフリマ 出品前に情報収集
PayPayフリマ 出品した情報も共有できる

 「SNS的な要素取り入れて、より多くのユーザーに活発に投稿してもらいたいと考えています。基本的には売り買いなどを実行しないユーザーも含めて楽しんでもらえる環境の構築を目指しています」と話すのは、PayPayフリマ サービスマネージャーの山田翔大氏。

 コロナ禍で利用者が急増したフリマアプリだが、使ったことがない人にとってアプリ上で売り買いをするのはハードルが高い。売り買いや商品に関する情報を集めるツールとしてコミュニケーションの場をPayPayフリマ内で提供し、より多くの人に存在を知ってもらう狙いがあるという。

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