楽天証券のクレカ積立ポイント改定、「最初の目論見が外れた。ビジネスとしての正常化図る」:金融ディスラプション(3/3 ページ)
利益的には当初の想定通りにいかなかったが、新規顧客獲得の面ではクレカ積立が多大な貢献を果たした。口座数は714万口座と、業界トップのSBI証券801万口座に迫る。その内訳は、20代・30代の若年層が68%、女性が47%、初心者が77%と、従来開拓が難しいとされてきた、若年、女性、初心者の獲得に効果が現れている。
証券各社がなかなか開拓できなかった、若年、女性、初心者をうまく取り込んだ楽天証券。一方で、この顧客層の収益化には課題も残る
今後は、「獲得だけに力を入れる段階から、続ける段階でも良好なリレーションシップを持ち続けることを狙う」(楠氏)と軸足を、既存顧客に移す。5月からは、家族の証券口座を登録することで特典を付与する「家族プログラム」も始める。
獲得から継続へのシフトを狙うが、ユーザーの評価は未知数だ。ポイント活用で大躍進してきた楽天証券が、大きな転機を迎えようとしている。
- 転機迎える楽天証券 クレカ積立の還元率を一部0.2%に引き下げ
楽天証券は、これまで積み立て額の1%を還元していたクレジットカードによる投資信託積立の還元率を変更する。9月から、一部の投資信託については0.2%に引き下げる。楽天証券は4月から、保有する投資信託に付与するポイントを引き下げる予定で、相次ぐ還元の引き下げに、ネットでは「改悪」の声が飛び交っている。
- 楽天証券、投信に付与するポイントを改悪 毎月付与を中止
楽天証券は2022年4月から、保有する投資信託に対するポイント付与の方法を変更する。従来は、残高10万円ごとに3〜10ポイントを毎月還元していたが、4月からは残高が一定の額に達した際にポイントを付与する形に切り替える。
- 楽天証券、700万口座 積み立て設定金額も月額700億円超に
楽天証券は12月7日、証券口座数が700万口座に達したと発表した。併せて、9月末時点で投資信託の積み立て設定人数が188万人、設定金額は月額700億円を超えた。人数は前年同期比で122.5%増、金額は同162.5%増に拡大した。
- 楽天銀行と楽天証券のマネーブリッジ、優遇金利を0.04%に縮小
楽天銀行は、楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」において、従来一律0.1%としていた普通預金金利を、2022年4月から引き下げる。300万円を超える残高について、0.04%に縮小する。
- 楽天証券の改悪に勝機 SBI証券、投信引っ越しキャンペーン
SBI証券は2月1日、参加条件を満たした顧客全員を対象とした「ハズレなし!当社への投信お乗り換えが超おトクキャンペーン」を実施すると発表した。1月から開始した「投信お引越しプログラム」の好評を受けた企画となり、参加条件を満たした全員に1000から10万ポイントをプレゼントする。
- 楽天証券、米株積立サービス開始 ポイントでの米株買付も
楽天証券は12月15日、米国株取引サービスを拡充し、12月26日から米株積立を開始する。併せて、「ポイント投資」を拡充し、米国株も楽天ポイントで購入できるようにする。
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