昨今、バックオフィスにおけるSaaSの導入が盛んだ。経理、人事、総務、法務などさまざまなSaaSが登場し、しのぎを削っている。こうしたSaaSを最も活用しているのは、既存のオペレーションに縛られないスタートアップ企業だろう。
急成長スタートアップは、どんなバックオフィスSaaSを導入し、どう活用しているのか。第3回となる今回は、ライフイベントを起点に家族の健康を支えるサービスを提供するカラダノートに聞いた。
カラダノートの事業概要
カラダノートは2008年創業。20年10月に東証マザーズに上場している。妊婦と子育て中のママさんのQOL向上に向けた「ママびより」「陣痛きたかも」「授乳ノート」「ステップ離乳食」など数々のサービスを提供。年間で、出生数の9割にあたるダウンロード数があり、特定領域での強さが光る企業だ。
上場時に30人だった社員数は、現在は50人まで増加した。経理や人事総務労務、広報IRまで入れたバックオフィス人員は8人で運用している。
創業から約14年の同社だが、実はSaaSの導入はそれほど早かったわけではない。上場準備に入った17年の春に、それまで使っていたJDLの会計ソフトを勘定奉行に変えたり、サイボウズを使いワークフローを構築したりと少しずつ整備を始めた。いずれも目的は「上場に向けた統制がメイン」(コーポレート本部長の平岡晃氏)だった。
そして上場に前後して、各種業務をSaaSベースに切り替えていく。現時点での導入状況は次の通りだ。
カラダノート導入SaaSの全体像(2/14訂正 会計は「クラウド会計」ではなく「クラウド会計Plus」でした。お詫びし訂正いたします)
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