というような流れで、キャンプ愛好家の中でまことしやかに囁かれてきた「ローソン、キャンプ市場参入」のうわさが昨年末あたりから再び盛り上がってきた。これまで以上に「キャンプ」を推してきたからだ。
21年12月28日には、宝島社がローソン限定で『Haglofs OUTDOOR COOKER BOOK』(1859円)を発売。スウェーデン発の本格派アウトドアブランド「Haglofs」 (ホグロフス)の万能クッカーとキャンプ飯レシピをセットにしたこの商品は、ソロキャンパーの間で、「ウチの近所のローソンでは売り切れてる! 置いてある店を教えてください」なんて情報交換がなされるほど好評だった。
さらに最近、一部キャンパーをザワザワさせているのが、3月8日から近畿2府4県のローソン約2500店舗で発売される予定の「からあげクンほりにし」(216円)である。
「ほりにし」とは肉、魚、野菜など、さまざまな食材にマッチする人気スパイスのこと。発売からわずか1年で20万本以上というメガヒットを記録したので、ご存じの方も多いだろう。実はこの「ほりにし」は和歌山県かつらぎ町にあるアウトドアショップ「Orange」が約5年をかけて開発したもので、キャンパーの間でも愛好者が多い。
そんなキャンパー御用達スパイスと、ローソンを象徴する「からあげクン」が夢のコラボをしたとなると、伸長式バーナーライターやローホルなどで、ローソンに馴染みの深いキャンプ愛好家はこう思うのではないか。
これはローソンが近いうちに本格展開する「キャンプ飯シリーズ」の布石ではないのか――。
「はいはい、妄想お疲れさん、ここまで真面目に読んで損をしたよ」とあきれている方も多いかもしれない。そう、確かに「ローソン、キャンプ市場に本格参入」というのは、一部キャンプ愛好家たちによる「だったら面白いな」という「ネタ」の域を出ない都市伝説だ。
が、今のコンビニ業界の置かれた環境を俯瞰(ふかん)してみると、個人的には意外と現実味のある話ではないかと思っている。
まず、大前提として、人口が急速に減って地方では過疎化も進んでいくこれからの日本では、「日本全国で同じモノを売って、同じサービスを提供するコンビニ」を従来のような形で展開・維持していくことは難しいということがある。
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