最近、世界を取り上げた世の中のニュースはウクライナ一色である。
先日、ウクライナのゼレンスキー大統領が日本の国会でスピーチをして話題になったが、ロシアとの停戦交渉はまだ続いており、出口はいまだ見えていない。
そんなウクライナ戦争だが、実は民間企業のある製品が、今回の戦争でウクライナ側の戦いに一役買っており、今後の戦況にも大きな影響を与える可能性があるという。
そのシステムは、「Starlink(スターリンク)」である。人工衛星で宇宙からインターネットに接続できるサービスを提供する、コミュニケーションのためのシステムだ。
現在、私たちが利用しているハイテク製品は「デュアルユース」が多い。デュアルユースとは軍民両用という意味で、軍や政府が使うために開発されてきた技術が民間で広く使われるようになっていることを指す。インターネットやGPS、原子力技術、ロケットなども、衛星に使われるものとミサイルに使われる技術は基本的に同じである。
スターリンクもそうしたテクノロジーの1つとなっている。ただこのテクノロジーの可能性は、戦争での利用にとどまらない。スターリンクが使われることで、今後インターネットのシステム自体を大きく変える可能性があるのだ。
近い将来、米中(そしてロシアも)の覇権争いでデータの分断が起きるとも言われているが、これも「回避」できる技術になるかもしれない。
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