先述したように、「『To Be』と『As Is』のギャップを明確にし、そのギャップをどのように埋めるのか」は、経営会議においてFP&Aが議論をリードしていくポイントになります。私は経営会議での議論用の資料として、下記のようなページ1枚の資料を準備しています。もちろんこれ以外にもインプットのモニタリングを目的とした非財務KPIのモニタリング資料や、随時テーマに沿った分析報告や提案、稟議等を準備しますが、毎月ルーティンとして準備している、ある種の「キラー資料」がこちらです。
この資料では、下記の要素を1ページ内にまとめています。
この資料は報告用ではなく、あくまでも「議論のための材料」であることを強調したいと思います。つまり経営会議の時間をもらって、特に最後の「機会とリスク」のパートで下記のトピックについて経営チームと議論をします。
もちろん議論が活性化し、経営会議の参加メンバーが積極的に発言を始めれば、当初自分が想定していたこと以外の施策やアクションが上がってくることも珍しくありません。むしろそういう状況のほうが本来の意図通りの、望ましい形です。
データや財務モデルに基づき、それらの想定外の施策やアクションの定量的評価、想定されるリスク要因などを冷静にかつ即座にレスポンスできる機敏さを持っておくと、より高品質の議論を支えることができるようになります。
そしていったん、組織として取るべき選択肢が決定したら、その決定に従った売上見込み、費用見込みを反映させて収益予測を作り直します。そして翌月以降は、作り直した収益予測とも比較しながら計画の進捗を確認する……これを繰り返していくのが、私が考える経営会議のルーティンです。
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