スマートフォンが普及し、今となっては使うことがほとんどなくなった公衆電話。かつては至る所で見かけたが設置台数も年々減少している。その中でも“日本に数台しかない”といわれる公衆電話を知っているだろうか。
それが「デュエットフォン」だ。貴重な1台が神奈川県川崎市の中原区役所前に設置されている。
特徴は、通常の公衆電話と違って受話器が2つ付いている点だ。使い方は通常のものと同じだが、2つの受話器を使うと受け手を合わせた3人が同時に通話できる。中原区役所前では樹木型のオブジェの中に設置していて、もちろん誰でも利用できる。
しかしなぜ、3人で通話ができる公衆電話が生まれたのだろうか。
NTT東日本神奈川事業部によると、デュエットフォンは、電話サービスの開始100周年を記念した事業として1990年に数量限定で製作した。
携帯電話が普及していなかった当時、若い人たちが公衆電話の受話器を回しながら複数人で会話している様子を見たことが「デュエットフォン」開発のアイデアにつながったという。
LINEやZoomなどが定着した今では考えられない光景だが、複数人で通話したいという若者の声を反映した画期的なアイデアだっだワケだ。
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