最高額は90分7500円! ホテルみたいな接客と「個室」で勝負する“高級サウナ”の狙いプライベートサウナ「ONEPERSON」(2/2 ページ)

» 2022年03月25日 08時55分 公開
[上間貴大ITmedia]
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サウナ愛好家はこの1年で1000万人減少

 日本サウナ総研によると、2021年度のサウナ愛好家は1573万人。20年が2583万人だったので、この1年で約1000万人が減少したことになる。

サウナ サウナ愛好家の推定人口推移(日本サウナ総研調べ)

 同調査では、年に1回以上サウナに入る人を「ライトサウナー」、月に1回以上サウナに入る人を「ミドルサウナー」、月に4回以上サウナに入る人を「ヘビーサウナー」と区分し推計しているが、調査以来初めて全ての層で大きな減少が見られた。

 しかし、特に減少幅が大きかったのは「ライトサウナー」で、月に1回以上入る「ミドルサウナー」以上の層は合計で776万人存在している(20年度は931万人)。

 KOHATAホールディングスの坂野正和COOは、この「ミドルサウナー以上の層をコアターゲットにしている」と強調する。コロナ禍で密を避ける必要がある中、一般的なサウナでは満足できない層を取り込む狙いだ。また、サウナ入門者や「興味はあったが体験したことがない」という層にも訴求し、サウナ人口の拡大を図るとしている。

サウナサウナ アメニティーの用意やサウナハットの貸し出しも実施

 今後はフィットネスジムの運営経験を生かし、多店舗展開を予定している。4月には大阪・梅田と茨木市に2店の出店を計画。6月以降は、フランチャイズ(FC)展開も開始する予定で、以降は毎年、直営店で最大10店、FCで10〜20店の出店を進め、5年間で100店体制を目指す。

 まずは全国の主要都市を中心に出店。また、主要沿線沿いに店舗を構え、近隣エリアからも訪れやすく人流に沿った展開を検討しているという。

 先述の日本サウナ総研の調査では、「コロナによる愛好家頻度別の影響」も分析している。ヘビーサウナーほど「行く回数が減った」との回答がほかの層に比べて少なく、「増えた」の声が多くなっていた。

サウナ 2021年のコロナによる入浴動向変化(日本サウナ総研調べ)

 日本サウナ総研は「サウナ愛好家のセグメント自体が変化し、かつてミドルサウナーだった層がライトサウナー層へ、ライトサウナーだった層がサウナに行かなくなってしまったなども考えられる」と分析する。

 カプセルホテルや銭湯に併設されている場所から、よりととのいたい人に向け“サウナ自体の楽しみ”を提供する専用施設が増えてきている。ユーザーの変化に施設側がどこまで対応できるか。これからの動きに注目したい。

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