新入社員の6割、入社前から「転職に興味あり」 その理由は?働き方ビュッフェ世代(1/2 ページ)

» 2022年04月04日 16時05分 公開

 電話代行サービス「fondesk」を手掛けるうるる(東京都中央区)が「働き方とキャリアプランについて」の調査を実施した。22年度の新入社員に「現時点で転職を考えているか」と尋ねたところ、60.6%が入社前から「転職に興味がある」と回答した。

 これらの調査結果から同社は、22年度の新入社員について、中長期的な将来を見据えて働き方を「選べるようになりたい」と考える「働き方ビュッフェ世代」であると定義。柔軟な働き方で長期的なキャリアを築くことを考えていると指摘する。

キャリア 今年の新卒は「働き方ビュッフェ世代」? (画像はイメージ)

 調査は、3月4〜8日にインターネット上で実施。22年4月に新卒入社を控える学生、入社2〜5年目を迎える若手社員、リタイアにリアリティを持つ55〜65歳社員、企業の人事・総務担当社員を対象とした。

 まず、4月に新卒入社する学生に、老後のために65歳以降も働く必要があると感じるか尋ねた。「感じる」「やや感じる」があわせて67.7%と、6割以上が働く必要を感じていることが分かった。

 一方で、63.9%が、65歳以降も働き続けることに不安を感じていると答え、59.7%は入社前の3月時点で「今後のキャリアプランやライフプランを既に検討している」との状況が明らかになった。

キャリア 65歳以降の働き方について (うるる調べ)

 さらに全体の76.7%が、キャリアを積むには「自信を持って言える確固たるスキルが必要だ」と思っていることも判明した。スキルが必要な理由としては、32.2%がスキルがないと「定年退職後にそもそも職に就けない不安があるから」と答えた。

 同社は「22年4月入社の新卒は、長く働かなければならない将来に対して、早い段階から自分自身で備えたいと考えている世代ではないか」と分析している。

入社先で求めること

 新卒者が入社先で求めることを尋ねた。その結果、「自身の専門性やスキルを磨くこと」(59.1%)、「充実した人間関係を得ること」(54.9%)といった意見が「収入を上げること」(48.2%)や、「社内での昇進・昇格」(41.6%)よりも多くなった。職場での経験が、どれだけ自分自身の身になるかを重視していることが見てとれる。

キャリア 新卒が入社先で求めること(うるる調べ)

 また、「現時点で転職を考えているか」という質問に対しては、60.6%が入社前から「転職に興味がある」と回答した。

 その理由として「ライフプランに対して収入に不安がある」や「環境を変えることで専門性やスキルをより磨きたい」などを挙げていることから、将来に向けて着実にスキルを獲得し、自身の理想とするライフプランを実現することへの意欲的な姿勢がうかがえる。

キャリア 現時点で転職を考えているか(うるる調べ)
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