値上げ実施済・予定企業は64.7% ロシアのウクライナ侵攻で原材料の価格高騰が加速帝国データバンク調べ(1/2 ページ)

» 2022年04月13日 11時45分 公開

 新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻による供給制約などで、原材料・原油価格の高騰が続くなか、企業では商品価格を値上げする動きが相次いでいる。今後、どれだけの企業で値上げが予定されているのだろうか。

 帝国データバンクが、1855社を対象に「今後1年の値上げ動向」に関する調査を実施したところ、すでに値上げをした、もしくは今後1年以内で値上げを予定する企業の割合は64.7%となった。

値上げ 原油高などが続くなか、企業の今後1年の値上げ動向は?(画像はイメージ)

 約3割の企業が、自社商品やサービスについて「2021年10月〜22年3月の間にすでに値上げした」(32.7%)と回答した。

 また、「22年4月に値上げした/する予定」(25.7%)、「5月に値上げ予定」(11.1%)、「6月に値上げ予定」(7.6%)との回答が集まり、4月以降に値上げをした、もしくはする予定の企業は合計で43.2%となった。

 値上げをした企業からは、「仕入価格の上昇によって値上げした。ウクライナ情勢で原油なども上がっており、さらなる仕入価格の高騰が予測される」(紙類・文具・書籍卸売、東京都)といった声があがった。

値上げ 企業の値上げ動向について (出所:プレスリリース、以下同)

 一方、約6社に1社が「値上げしたいが、できない」(16.4%)と回答。企業からは「受注産業で競合もいるため、値上げすると競合に負けてしまう」(建材・家具、窯業・土石製品製造、静岡県)といった声があり、値上げによる顧客離れを恐れている様子もうかがえる。

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