消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
音声SNSアプリ「Wacha(ワチャ)」を運営するCoeto(東京都渋谷区)は、全国のZ世代(1996〜2008年生まれ)の男女を対象に「新生活・友達作り」に関する調査を実施した。どのコミュニティでの友達が多いか聞いたところ、最も多かったのは「SNSやオンライン上」(39.4%)であることが分かった。
「SNSやオンライン上」に次いで多かったのは「学校」(32.4%)、次に「職場」(14.1%)と続いた。
Z世代の若者たちが人と仲良くなるきっかけで多いのはどんなことか尋ねた。1位は「趣味や共通点でつながる」(31.4%)だった。前問で「趣味つながりや習いごと(オフライン)」のコミュニティで友達が多くいると回答したのはわずか1.4%だったことから、SNSやオンライン上でのつながりが多いことがうかがえる。オンラインで共通の趣味や話題を共有できる環境が一般的になってきているようだ。
2位は「学校や職場でのやり取り」(21.9%)、3位は「SNSでの個人的なやり取り(チャットやDM、個人通話など)」(20.0%)、4位は「食事や飲み会」(12.4%)、5位は「SNSで大人数でのやり取り(グループチャットやグループ通話など)」(10.5%)だった。
コロナ禍で「学校や職場でのやり取り」「食事や飲み会」が少なくなり、「SNSでのやり取り」が誰かと仲良くなるきっかけとして重要視されていることがうかがえる。
友達とSNSでつながっておくことは大切だと感じるか聞いたところ、85.1%が「大切だと感じる」と回答。調査を実施したCoetoは「コロナ禍でオフラインでの交流がなくなった分、SNSの人脈を中心に連絡を取らざるを得ない状況が続いたことが理由だと考えられる」とコメントした。
中には、同じ学校ではあるが会ったことや面識のない人のSNSを相互フォローしている人や、SNSで知り合った人と就活の情報交換や悩みの相談をするため専用のSNSアカウントを作っている学生もいた。
Coetoは「リアルの友達ともSNSでつながりながら、会ったことのない人ともオンラインでつながっているZ世代は、リアルとオンラインのコミュニティを全く別のコミュニティとしてうまく使い分けていることがうかがえた。またオフラインの環境が少なくなっても、オンラインでコミュニケーションを取ることができるため、SNSで孤独を解消しているZ世代も多いようだ」と分析した。
今回の調査は、全国のZ世代(96〜08年生まれ)の男女を対象にインターネットで行った。期間は3月15〜23日、有効回答数は160人。
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