岡氏はahamoでの小容量プランについて、現時点では考えていないが、未来永劫提供しないといっているわけではない。ただ、まず大盛りオプションを加えた背景には、当然、通信収入を上げられるチャンスを逃したくないという考えがあるだろう。
菅義偉前総理の「携帯電話料金は4割程度下げる余地がある」という発言から始まる料金値下げによって、日本は世界的に見ても携帯電話料金が安い国になったが、大手キャリアへの影響は大きく、21年度はドコモでも数百億円規模の減収が予想されている。
しかし、5Gネットワークと5Gスマホが浸透していけばより多くのデータが流れるようになる。動画視聴が多く、Wi-Fi代わりに携帯電話回線を利用する若者は遠からず20Gバイト以上のデータ通信を使うようになる可能性が高い。そうすれば、ahamoの大盛りオプションを契約したユーザーの料金は6割上がる。
4割下がった携帯電話料金も、5Gの浸透で再び上がりそうだ。携帯電話事業者はeコマースや金融など非通信の新ビジネスに注力してはいるが、やはり5Gによって上がる通信収入が減収を回復させる大きな要因になるのだろう。
大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。その後、出版社に転職。男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。モバイル業界を中心に取材し、『ITmedia Mobile』などのWeb媒体や雑誌で執筆活動を行っている。最近は『ITmedia ビジネスオンライン』にて人事・総務系ジャンルにもチャレンジしている。
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