ドコモのahamoに「大盛り」 競合対抗の小盛りを用意しなかったワケ房野麻子の「モバイルチェック」(1/3 ページ)

» 2022年05月10日 07時00分 公開
[房野麻子ITmedia]

 NTTドコモのオンライン専用プラン「ahamo」が、オプション利用で月額4950円で100Gバイトまで使える「ahamo大盛り」を6月から開始する。

100Gバイトまで使えるahamo大盛りが6月からスタートする。

 ahamo大盛りは、サービス開始以来提供している20Gバイト 2970円/月のプランに、「大盛りオプション」の80Gバイト 1980円/月を加える形になっている。元々プランに付いている5分以内国内通話無料、海外ローミング20Gバイトまで無料、SMSなどは別途料金という内容は変わらない。

 ahamoは2021年3月のサービス開始以降、20Gバイト 2970円/月のプランのみを提供してきた。なぜ20Gバイトプランなのかといえば、日本は20Gバイトプランの料金が諸外国に比べて高い水準になっていると、総務省が行った携帯電話料金の調査で指摘されたからだ。

 この総務省の注文に応える形で、ドコモはahamo、auは「povo」、ソフトバンクは「LINEMO」というオンライン専用プランを発表。人件費などのコストを抑えることによって20Gバイトで3000円/月を下回る料金を実現した。

小容量プランを用意したauとソフトバンク ahamoはなぜ?

 後に、LINEMOは3Gバイト 990円/月の小容量な「ミニプラン」を追加し、povoは、基本料0円で「トッピング」と呼ぶオプションで容量やサービスを加えていく「povo2.0」に変わった。

 他社のオンライン専用ブランドが小容量プランを提供し始め、サブブランドのY!mobileやUQ mobileはMVNOに迫る低料金をアピールして「格安スマホ」と見なされるようになっている。それに対してahamoがどのように対抗していくのかが注目されていた。そのため、ahamoが大容量のオプションのみを追加したことは、意外なこととして受け止めた人が業界では多かったようだ。

 大容量オプションを追加した理由を、NTTドコモ ahamo推進室長の岡慎太郎氏は「デジタルネイティブでデータ量を使いたい20代、30代に、シンプルなオールインワンパッケージのahamoのコンセプトは支持されている。今回は特に大容量を希望するユーザーに応えるプランを出した」と説明した。

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