地域からみてもメリットがある。地域で受発注が成り立つことで地域でお金が回るようになるのだ。さらに大きいのは自分たちの地域の不動産を良くすることは地域を良くすることにもつながるという点。
「最近、空き家管理に関して自治体からの相談が非常に増えています。現在は滋賀県長浜市、熊本県上天草市と提携を結び、空き家管理を受けているのですが、空き家バンクに載せるためにも、継承につなげるためにも空き家を良い状態にしておくことは非常に重要です。適切に管理された不動産が増えることは地域の価値向上につながります」(富治林氏)
その役割を地域の人が担うのである。空き家管理では近所に住み、以前からその空き家が気になっていたという人が管理に手を挙げることも多い。COSOJIの現場で仕事をしている人の中には地域を良くしたい、きれいにしたいという思いがある人が多く、参加に意義ややりがいを感じているのだとか。それが仕事の質を高く保ち、同時にシビックプライド醸成にも役立っているのである。
こうした「関係者全員にうれしいサービス」であることが事業を成長させている。開始以来1年余で登録する側は法人250社、個人2500人、現場で作業するスタッフの登録は1万5000人ほどに増え、特に現場スタッフは毎週200〜300人ずつ登録が増え続けてもいるという。
清掃、工事や建物に関与できる腕があれば、わが家の近くで、仕事内容によっては自分の好きな時間で仕事ができるという点も働く人にとってはうれしいポイントだろう。
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