「掃除してくれる人、いない?」→「やります!」 不動産管理業務のシェアサービスがアツいCOSOJI(こそーじ)(1/5 ページ)

» 2022年05月26日 06時00分 公開
[中川寛子ITmedia]

 2020年11月に4人で創業、21年1月にサービスをリリース後、毎月前月比15%ずつ成長している会社がある。不動産の管理業務という地味な仕事にフォーカスしたシェアリングプラットフォーム「COSOJI(こそーじ)」を開発、運営するRsmile(東京都中央区)だ。

不動産 シェアリングプラットフォーム「COSOJI(こそーじ)」(画像提供:Rsmile)

 面白いのは、彼らが取り組む課題は不動産管理特有のものではないということ。非効率、無駄は他の業界にも存在しており、それが仕事をつまらなくしていることもしばしば。業界、仕事を変えたいと思っているなら、彼らのやり方は参考になるかもしれない。

不動産業界で気付いた非効率なタスク

 大学時代に建築を学んだ同社の代表、富治林希宇氏が最初に勤めたのは大手不動産会社のザイマックスグループ。富治林氏は、不動産管理の現場で働くうちに気づいたことが2つあると話す。ひとつは、省力化できるのにされていない非効率な現場の作業が多いことだ。

 「オーナーに電気工事を提案する場合、提案書、見積書、報告書、請求書とさまざまな書類を作る必要があり、合見積もりを取らなくてはいけないこともありました。同じ作業内容、仕様なら転用できる書類もあるのに毎回作成する。報告も作業終了後の写真をメールすれば済む話です」(富治林氏)

 もうひとつは全体最適の観点がないこと。担当は一人で複数の現場を担当、巡回しながら管理するが、移動に2時間、作業が30分はどう考えても無駄。富治林氏は「近くにいる人がやれば良い。地域にはその作業ができる人がいるはずだ」と考え始めたという。

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