そうした中でアップルが次世代CarPlayを訴求し始めたことは興味深い。
次世代CarPlayは、センターコンソールに配置されたディスプレイ上でiPhoneのアプリを動かすだけにとどまらず、メータークラスタを含むありとあらゆるインフォメーション、ドライバーとのインターフェイスがCarPlayを通じて取れるようになる。
一般論から言えば、部分的には安全性にも関わるような情報表示までを、自動車メーカーが外部メーカーにまで開放するとは思えない。
しかしアップルは次世代CarPlayについて、あくまでも「レンタカーを含めあらゆる車のユーザーインターフェイスや情報表示の枠組みを統一し、個人の好みに合わせてカスタマイズ可能にすること」が目的だと話している。つまり「自動車内部のシステムには干渉しませんよ」というメッセージだ。
iPhoneをより便利に使ってもらいたいだけならば、確かにそのメッセージにも納得だが、果たしてそれだけで終わろうと思っているのかどうかは分からない。
例えばアップル製品でもApple TVは、テレビ本体を作ることなくユーザーとのインタラクションとコンテンツの流れだけを引き寄せようとする製品で、アップル自身は決してディスプレイ部分には手を出そうとしていない。
果たして、どこまで彼らはユーザーの生活の中でより大きな存在となっていくことができるのか。これからの数年はそのトライアルが続いていくだろう。
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