サービス提供の背景には、エステの市場規模とエステサロン生存率の低さがあるという。美容センサス・人口推計(総務省統計局)によれば、エステ業界全体の市場は4000億円前後で横ばいの中、顔の肌の悩みを解消するフェイシャルは減少傾向にある。フェイシャルに限定すると市場規模は1200億円と、この5年で約75%に縮小している。
また、個人のエステサロンは入れ替わりの激しい市場であり、開業から1年で軌道に乗せられるかが課題となっているという。
エステサロンの存続の課題として、サロン経営にかかる投資と人材不足の課題が大きくなっている。コストの問題では、エステサロンの開業には100万円単位のエステマシンの導入など多額の設備投資が必要な一方で、金融の融資審査も厳しく、リースも難しい状況だ。
また、経営に必要な予約管理や顧客管理システムを使うための広告出稿や専用のシステム利用料など、ランニングコストも必要になっている。
人・技術の問題では、エステ業界の人材が育っておらず、慢性的な人材不足が続く。比較的大きなサロンの場合でも、出産や育児で現場を離れると働きたくても復帰しにくい状況がある。また、エステティシャンの高齢化により、新しいマシンの操作を覚えたり、新しい仕組みを取り入れることが難しい現状もあるという。
集客や管理面では、開業しても集客できずに経営が難しくなることや、予約が取りにくいなどの理由で顧客が継続していないといった問題もある。
コストの問題はサブスクモデル、人・技術の問題はテクノロジー、集客や管理の問題は仕組みで解決するために同社はクラウドエステを開発した。業界の課題解決に商機を見いだした同社の取り組みは成功するか。
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