東京駅からの新幹線「西行き」「北行き」は、なぜ戦略が異なるのか最適化を目指す(1/4 ページ)

» 2022年06月29日 08時04分 公開
[小林拓矢ITmedia]

 東京駅は、日本各地へと向かう新幹線の巨大ターミナルである。通勤電車の利用者数は首都圏の他駅よりも少ないものの、長距離列車の利用者数は多い。

 東京駅からは、おおまかに分けて2種類の新幹線が運行されている。「西へ向かう新幹線」と、「北へ向かう新幹線」だ。

東京駅

 「西へ向かう新幹線」は、東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線で、2022年秋に開業する西九州新幹線もその仲間に加わる。九州新幹線の車両は東京駅には来ないものの、新大阪や博多で乗り継ぎができるようになっており、1つのグループとしてまとめられる。

 また、西九州新幹線は遠い将来、九州新幹線との接続が予定されている。現状では新鳥栖〜武雄温泉間の開業はどうなるか分からないものの、佐賀県の動向次第で開業のめどは立つだろう。

 「北へ向かう新幹線」は、東北新幹線、北海道新幹線とミニ新幹線の秋田新幹線、山形新幹線、さらに高崎経由で新潟へ向かう上越新幹線と、高崎から分岐する北陸新幹線である。どの新幹線の車両も、東京駅までやってくるのが特徴だ。

 「北へ向かう新幹線」は大宮から分岐を繰り返すのに対し、「西へ向かう新幹線」は基本的に1本のルート、鹿児島中央まで(現段階では)分岐がない状況になっている。となると、それぞれの新幹線が取るシステムや戦略は異なるのである。

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