育休の愛称は「育業」に 東京都がイベント事業者と応援企業募集、取得率向上へ

» 2022年06月30日 15時16分 公開
[ITmedia]

 東京都は6月29日、育休(育児休業)の愛称が「育業」に決まったと発表した。育休の愛称を5月末まで公募していた。都は愛称発表とともに、育業の取得を応援する企業・団体の募集を同日から開始。取得率向上を目指す。

photo 東京都庁(出典:東京都公式Webサイト)
photo 「育業」のパネルを披露する小池都知事(出典:東京都の公式YouTubeチャンネルの動画

 都によると、「業」には「仕事」という意味に加え、「努力して成し遂げること」の意味があるという。「苦労も大きいが、その分、幸せも大きいのが育児」として、採用した。4月末から5月末まで公募し、8825件の応募の中から、サイボウズの青野慶久社長やワーク・ライフバランスの小室淑恵社長、タレントの杉浦太陽さんら9人の選考委員と小池百合子都知事が検討し、愛称を決定した。

photo 育業の意味(出典:東京都の公式Webサイト
photo 選考委員一覧

男性の育休取得率12.65% 厚労省調査

 厚生労働省が2021年7月に発表した「令和2年度 雇用均等基本調査」によると、女性の育休取得率は81.6%(20年度時点)。これに対し、男性の取得率は12.65%(同)にとどまり、男女間で取得率に大きな差がある。このため、都は愛称の決定や関連事業の推進で、取得率向上を目指す方針。

photo 日本国内の男女の育休取得率推移(出典:厚労省「令和2年度 雇用均等基本調査」)

 「育児は、未来を担う子供を育てる大切で尊い仕事。業務にチームワークが重要であるように、育児には周囲の協力が不可欠で、育児休業には職場の理解も必要。『育児のために仕事を休む』のではなく『大事な仕事である育児に取り組む』と考えるマインドチェンジを進め、男女を問わず望む人誰もが『育業』できる社会を目指す」(東京都)

 育業の応援キャンペーンを実施するイベント事業者を現在募集している。

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