Sansanは7月14日、2022年5月期の通期決算を発表した。売上高は対前年26.2%増の204億2000万円、営業利益は14.2%減の6億3100万円、当期純利益は4.7倍の8億5700万円となった。当期純利益の増加には投資有価証券売却益、9億7900万円が影響している。
【訂正:9:55 初出で当期純利益の対前年比が誤っておりました。お詫びし訂正いたします。】
ARRは22.9%増加して198億円となった。中核となるサービスのSansanは、位置づけを「名刺管理サービス」から「営業DXサービス」へ変更。コロナ禍において対面での名刺交換が減ったことにより成長率は鈍化が続いているものの、営業利益率は前年から9ポイント改善の51%と高水準を維持している。
新規事業である請求書受領サービスBill Oneは、計画を大幅に超過する成長を見せた。20年5月のサービス開始から2年でARRは14億円に達し、有料契約件数は853件、平均単価も13万7000円へ増加した。直近12カ月の解約率も0.49%と良好だ。
Bill Oneの基本機能は、電子でも紙でも受け取った請求書をデジタル化して管理できるようにすることだ。加えて、7月からは請求書の発行機能も単体で提供を開始した。さらに、秋には請求書をBill One上で作成する機能も提供する予定だ。
同社は、従業員100人以下の企業に向けて月間100枚まで、Bill Oneを無償提供している。利用企業の裾野を広げ、Bill Oneを使う企業同士で請求書をやりとりする「インボイスネットワーク」の拡大を目指す戦略だ。
無料利用も含めたネットワークに参加する企業数は4.1万社。「Bill One導入企業間でやり取りされる取引額は、5月単月で6700億円を超えた。年間に直すと8兆円規模だ」と、Sansanの橋本宗之CFOは言う。
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