皆さんは昼食や夕食の時間をついつい遅らせてしまっていることはありませんか? 睡眠サイクルを整えるためには、昼間のライフサイクルも整えることが重要です。そのために注目するのは「食事」と「光」です。
フルリモートになって隙間時間なく会議が続き、ついついお昼はスキップしがち、夕飯の時間もバラバラ──という方は少なくないはずです
「腹時計」といわれるように、食事には体内時計を整えるとともに、24時間のリズムから体調全般を整える役割もあります。食事の不規則さは睡眠の質を悪化させ、ストレス度合いも高めてしまい、結果的に生産性を低下させてしまいます。
もしどうしても一食の食事を落ち着いて食べられないという方は、タンパク質と糖質を含んだ軽食を一口でもいいので召し上がるといいでしょう。
例えば飲むヨーグルトや鮭おにぎり1個でも大丈夫です。タンパク質と糖質が体内に入ってくることで、体内時計が整いやすいことが知られています。
そして、鬼門になりやすいのがカフェインです。大きめのマグカップ1杯のコーヒーには、実は眠気覚ましドリンク2本分のカフェインが入っています。カフェインは摂取後5時間で体から半分消えていきます。つまり、夕方にコーヒーをたくさん飲んでしまうと、ちょうど眠る直前に眠気覚まし飲料を飲んでいるのと同じことになってしまい、寝付きの悪化や、睡眠の質の悪化をきたします。緑茶やウーロン茶にもカフェインは含まれるので注意が必要です。
私たちの体は光にとても敏感です。明るい光やブルーライトを夜間、特に就寝前に見てしまうのは避けましょう。お子さんがいらっしゃる方は、大人だけではなくぜひお子さんと一緒に実行してみてください。光が睡眠に与える影響は、大人よりも実はお子さんのほうが大きいのです。
ある実験では、室内光でも睡眠に深く関係するメラトニンの生成が阻害されてしまうという研究結果も出ています。
上記のように、生活の規則性とメンタルヘルスには関連があるのですが、この際に気を付けるべき項目をまとめた「ソーシャルリズムメトリック」という概念があり、日本語のものは日本うつ病学会も発表しています。
この中に、起床、仕事の開始時間、食事の時間(夕食)という項目があるように、朝起きる時や食事の時間から、不調の予防、そして睡眠改善と生産性向上のための対策は始まっています。寝ている時間だけでなく、朝起きたときから、睡眠を改善できることを知って、意識してみましょう。
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