――スーツではあまり見ない縫製ですね。
高橋: このような技法は本来、スーツの工場が苦手とする部分です。一方で、カジュアルウェアを手掛ける工場は、スーツの立体的な製法は苦手としています。
当社は小売業なので自社工場は持っていませんが、50年近くお付き合いをしている工場がたくさんあります。業界の中でも一番多くスーツを販売していますので、年間を通して同じ工場に製造を発注し続けていて、当社が求める技術を育てる環境ができています。
長いお付き合いのある工場に協力してもらいながら、立体的だけど動きやすいという縫製技術を取り入れて製品を作り上げています。
安いものをとにかくたくさん売りたいわけではありません。シャツのような平面的なつくりでコストを削減するのではなく、洋服の青山独自の立体的な人体工学を考えたものづくりは維持したいと考えています。
安価なエントリープライスの商品でお客さまを囲い込むのではなく、通常のスーツを着ながらも、たまには楽したいというときに着用できる“2着目のスーツ”として展開しています。
――今後の展開を教えてください。
高橋: ゼロプレッシャーというコンセプトに沿ったアイテムとして、コーディネートできる商品の展開を考えています。今年の冬には、コートの発売も予定してます。
シリーズとして急拡大するわけではなく、本当にお客さまに満足してもらえるアイテムができた段階で打ち出したいと思っています。
――ありがとうございました。
(終わり)
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