21年に大きく業績を伸ばしたシャオミも、今年に入って苦しんでいる。
同社の21年通期の売上高は前年比33.5%、純利益は同69.5%増え、4-6月にはスマートフォンのシェアが世界2位に浮上した。社員100人以上に1人3億円を超えるボーナスを支給したほど、絶好調だった。ボーナス支給については、過去の本連載で詳しく紹介しているので、参考にしてほしい。
【関連記事】シャオミが社員122人に「3億円」特別ボーナス、ファーウェイ失速で絶好調(21年7月15日の本連載)
ただ、好調の最大の要因は、米政府の規制で半導体の調達を封じられたファーウェイが、スマートフォンを生産できなくなったことで、アップル、OPPO、vivoなど他のメーカーもそろって販売を伸ばしたことにある。
シャオミは中国メーカーの中では海外進出が早かった分、グローバルでファーウェイからの買い替え需要をより多く取り込めた。
22年はその“ファーウェイ効果”が薄れたことに加え、ファーウェイから分社したHONORが急成長し、他の中国メーカーのシェアを浸食し始めた。
カウンターポイントは22年4-6月の出荷台数が同79%上昇し、世界6位に上昇したHONORを「中国メーカーの中で明確な勝者」と指摘している。
シャオミはファーウェイが失った市場の多くを奪い取ったが、ハイエンド市場はアップルに跳ね返され思ったように食い込めなかった。さらにファーウェイから分かれたHONORの猛追を受けるようになった。ボーナスタイムは終わったのだ。
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