いまやスマートフォンは消費者にとって必需品ともいえる消費財だが、22年に入って急ブレーキがかかっている。
市場調査会社カウンターポイント・リサーチ(以下、カウンターポイント)によると22年4-6月の世界スマートフォン出荷台数は、前年同期比9%減の2億9500万台。上位5ブランドのうち成長したのはサムスンのみで、シャオミの下げ幅は最も大きい25%だった。
グローバルでのスマートフォン市場シェアの推移。シャオミはオレンジ(出典:カウンターポイント、Global Smartphone Shipments Decline 9% YoY in Q2 2022)ウクライナ戦争や新型コロナウイルスにより経済の不確実性が高まり、消費者心理にも悪影響を及ぼしていることが背景にあるが、特に上海が2カ月間封鎖されるなど、経済が大混乱した中国市場は大打撃を受けた。
「コロナ禍でステイホームになってもECがある」と日本人は考えるだろうが、上海のロックダウン期間は市民は原則として家から出られず、店や役所は閉まり、物流も麻痺したため、車も売れなかったし、結婚も離婚もゼロ件になった。
カウンターポイントによると22年4-6月の中国のスマートフォン販売台数は同14.2%減り、12年10-12月の水準まで落ちた。ちなみにこの数字はスマートフォンの売り上げがピークだった16年10-12月期の半分以下だ。
カウンターポイントのアナリストは「消費者心理の低迷や新たなイノベーションの欠如により、下期の状況改善は非常に困難」とも分析している。
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